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ハードボイルド!〜中学生編〜

投稿者:  2016年02月2日

俊一郎は電車に乗っていた。

それは、生まれ故郷の横浜に行くためだ。

 

電車は玉川をわたり、菊名あたりを走っていた。

 

『ふーむ、今日はすこぶる順調だ。』

 

俊一郎は満足していた。

 

すると、となりの車両から、

昭和からタイムスリップしたような化け物、

いや、中学生が歩いてきた。

彼は、おもむろに煙草をくわえ、

躊躇なく火をつける。

ハードボイルドである。

…いや、ハードバカだ。

 

そして、紫煙を燻らせながら、

車両を一瞥する。

 

運悪く、目が合ってしまった。

 

『おーぅ、コラ?おっさん!

何見てんだよ!』

 

『いっ、いっ、いや、

私、見てませんよ!』

 

『うるせー!てめっ、ちっとこっち来いよ!』

 

『ちょっ、ちょっ、止めてください。

私はただ、生まれこきょ…。』

 

『なんだぁー?てめっ、ちっと次で降りろや!』

 

♪次は~、反町~、反町~♪

 

横浜はすぐそこである。

 

♪反町、到着~♪

 

『おい、降りろや、おっさん!』

 

『ちょっ、やめんね。君、どこの中学だ!

学校に通報するぞ!』

 

『あ~ん?関係ねーよ。降りろよ!』

 

『なっ、なんだ!暴力か?』

 

『ふふっ、ちっとサイフ出せや。』

 

『イヤだ!』

 

『出せよ!』

 

『イヤだ!』

 

ガンっ!『・・・・・・・・・。』

 

 

気づいたら、渋谷に戻ってきていた。

鼻から血がブシャーっと出て、乾いていた。

そして、サイフも盗られていた。

 

『ううう…。俺が何をしたというのだ…。』

 

空から雪が降ってきた。

それはキラキラと輝いていた。

 

 

(あと1駅だったのに!byチハル)

(…ってか、もはや、俊一郎は

ハードボイルドじゃなくなってるな。byエンドー)